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北朝鮮の税関当局が、貿易業者に対して、中国からの輸入品全てをポリプロピレンの袋、いわゆる厚手の「ビニール袋」で包装し直すことを要求している。

外から品物が見えないようにするためのものと言われていたが、実際の目的は別のところにあるようだと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

中国丹東のある貿易業者によると、袋は業者が自費で購入するよう要求されており、色はなぜかカーキ色に指定されている。1日に使う袋の量は数千枚に及ぶ。袋の値段は大きさによって異なるが、大型のもので1枚2.5元(約42円)前後、1日2000枚と仮定すると5000元(約8万4000円)ものコストがかかる。

手間とコストがかかり、理由がわからない上に、北朝鮮の税関に到着すれば、すぐに回収されてしまう。貿易業者の間からは当然、不満の声が上がっている。

この袋、実は軍需用に転用されているのだ。

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平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋によると、税関で回収された袋のほとんどは軍部隊に送られる。そして、土や砂を入れて土嚢にし、陣地構築や軍事施設の補修に使うというのだ。このような事実は、中国の貿易業者ですら知らないという。

残りの袋も土嚢にして、洪水で崩壊した川の堤防の補修に使われている。

さらに、一部は市場に横流しされていると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋が証言。ポリプロピレンの袋は、丈夫でいつまでも使えるので、穀物を入れる袋として売られているという。

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デイリーNKでは今年3月、北朝鮮軍が「ぞうきん不足」に苦しめられており、その解消のために国民的な「古着供出キャンペーン」が行われていることを報じた。