玄氏はまるで見世物のように虐殺されたとされるが、処刑の理由はいまひとつ定かではない。単に、会議中の居眠りが発端だったという説すらある。
(参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認)高位級幹部だけではない。正恩氏はスッポン養殖工場の支配人を処刑する直前の動画を公開。自身の怒りに触れたらどうなるかを国内に嫌と言うほど見せつけた。
(参考記事:金正恩氏、スッポン工場で「激怒の現地指導」)こうした過程を経て、今月6日に36年ぶりの朝鮮労働党大会が開幕したときには、公の場で正恩氏を批判しようなどという空気は、北朝鮮国内のどこにもなくなっていた。中国を後ろ盾にして何かをしようと考えるのも、むしろ逆効果だ。
彼は恐怖政治を武器に、祖父の教訓を見事に生かしたのだ。
労働者を虐殺
同時に正恩氏は、党大会での報告で、北朝鮮と朝鮮労働党の歴史を意のままに解釈。異を唱えられなかった幹部らは「踏み絵」を踏まされたようなもので、今後はいっそう、正恩氏に服従せざるを得なくなった。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面正恩氏は、人事も好きなようにいじった。