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北朝鮮政府が「150日戦闘」で食糧を増産するという目標を立てて、農村の住民たちを様々な農村支援に動員したが、両江道の住民たちは冬を前に憂い、嘆いているという。

4月に「150日戦闘」が始まり、北朝鮮のジャガイモの産地である両江道の工場や企業所の労働者、更には大学や中学校の学生までが、ほとんど毎日「農村支援」に追いやられて、1日も気が休まる日がなかったという。150日戦闘の一環として各種の支援に動員されて、例年の数倍の力を農村に注いだということだ。

だが、収穫の季節が来てもジャガイモの収穫は絶望的という理由から、それぞれの農場が努力支援を受けないと言ってふんばっているという。北朝鮮政府は「苦難の行軍」以後、春や夏になったら工場や企業所に支援する農場を指定してきた。そうして、秋には支援した農場に出かけて行って収穫を手伝い、「食糧の分配」も受けるという措置が取られてきた。だが、農場が努力支援は必要ないと言っているため、食糧の分配を受けることができなくなったという。

消息筋は最近、デイリーNKとの通話で、「秋の刈りいれが9月10日から始まったが、まだ『農村支援』に出た単位はない」と言い、「農場が努力支援は受けないと言って頑として拒んでいるので、行くことができない」と伝えた。

両江道の農村では、秋は「猫の手も借りたい」という言葉があるほど忙しい。収穫の季節である秋に農村支援を拒否しているというのは、今年は農業がだめだったということを意味している。

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冬の到来が早い両江道では、遅くても9月5日からジャガイモの収獲を始めなければならない。中学校や大学でも9月1日の始業後、授業を始める前に「農村支援」に行く場合が多い。

消息筋は、「両江道は今年、農作物の基本的な成長期である7月に気温が低い日が続いて、冷害が発生した」と言い、「そのうえ7月末から8月初めにかけて、局地性の豪雨のため、農作物の多くがだめになった」と説明した。

さらに、「9月10日から集中的にジャガイモの収獲が始まったが、高地の畑は冷害が深刻だ」と話し、「道の党委員会は『無条件、町歩当り25トン出すように』と指示したが、凍ったジャガイモを除いたら、収獲できるものはあまりない」と付け足した。

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農場が努力支援を受けようとしなかった別の理由について消息筋は、「努力支援を受けたら国家が『支援努力の食糧』をくれないため、農場のジャガイモでなんとかするしかない。また、農村支援に出た機関がそれぞれジャガイモを配給してほしいと騷いだら、農場の職員も手に負えないから」と説明した。

消息筋は「道の党委員会は『住民に配給するジャガイモを無条件確保しなければならない』と指示したが、農場ごとに国家に捧げるジャガイモの澱粉の生産計画まで請け負っているため簡単ではない」と言い、「内陸地帯の農業もだめだったと言うので、来年からまた『苦難の行軍』をすることになるのではないかと、皆心配している」と話した。