EUの制裁対象に指定されている北朝鮮系の保険会社が、英国当局の家宅捜索を受けたと韓国メディアが報じた。外交筋によると、英財務省は、ロンドン郊外のブラックヒースにある北朝鮮国営保険会社の朝鮮民族保険総会社(KNIC)のロンドン支社に職員を派遣し、警察官立ち会いのもとで、家宅捜索を行った。
今回の家宅捜索は、EUが先月2日に同社の平壌の本社、ロンドン、ドイツ・ハンブルクの支社に対して資産凍結などの措置を取るため、制裁対象に指定したことによる。また、英財務省も先月28日に、同社に対して同様の制裁措置を取っている。
英国政府が、自国内の北朝鮮関連の施設に対して家宅捜索を行ったのは今回が初めてだ。
財務省の当局者は、韓国KBSの取材に「制裁違反が見つかれば厳しい措置を取る。司法当局とも協力する」と述べている。
朝鮮民族保険総会社は、制裁の影響で既に閉鎖。同社は、金正恩体制の秘密資金を管理する朝鮮労働党39号室と関連があり、利益は核兵器や弾道ミサイルなどの大量破壊兵器の開発に使用されていると指摘されている。