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北朝鮮で開かれていた36年ぶりの朝鮮労働党第7回大会が閉幕した。こうした大々的な政治行事に際して、国が様々な特別配給を行うのが恒例だ。

かつて太陽節(金日成氏の生誕記念日)や光明星節(金正日氏の生誕記念日)には、1週間分の食料品を配給してきたが、ここ数年は一部地域や機関を除いて、行われなくなっている。

しかし、特別配給は人民大衆の忠誠心をもたせるためには必要不可欠だ。そこで、当局が苦肉の策として編み出したのが「配給を地元の国営企業に丸投げする」という方式だ。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は次のように語った。

「今回の第7回党大会を成功させるために『住民の食糧事情を解決せよ』『15日分の食糧を自主的に調達せよ』という指示が下された。要するに、配給は各工場、企業所でまかなえということ。それだけでなく、当局は、各機関のトップに対して『食糧が調達できなければ、連帯責任でクビにする』と脅かしている」(咸鏡北道の内部情報筋)

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現場では、突然の無茶な指示に「指示さえ出せば食糧事情が解決するのか」「こっちの事情を知っているくせに、なんでそんな指示を出すんだ」「カネぐらいくれ」などといった不満が続出。

無理難題を押し付けられた各工場、企業所では、様々な方法で対処している。

例えば、規定量の1日546グラムではなく、450グラムだけ配給する。家族全員ではなく、当該企業に務めている人だけに配給する、などの窮余策を講じている。

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また、朝鮮職業総同盟、朝鮮農業勤労者同盟、朝鮮民主女性同盟などの団体は、会員に食料やカネを出せと要求する。かき集めたものを15日分の配給に回そうと言う魂胆だ。

結局のところ、庶民から吸い上げたものを「元帥様のありがたいご配慮」としながら、配給しているに過ぎない。

「こんなやり方で、忠誠心が高まるわけはない」(咸鏡北道の内部情報筋)