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北朝鮮当局は、4月15日の太陽節(故金日成主席の生誕記念日)の頃から、特別警戒態勢を敷いている。社会に混乱をもたらすあらゆる事件、事故を未然に防ぐことが目的だ。その後も朝鮮労働党第7回大会が5月6日より開催されたことにより、特別警戒態勢はさらに強化され、住民生活に様々な悪影響を及ぼしている。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、当局は清津(チョンジン)市内のすべてのアパートの玄関を午後10時に封鎖するよう指示を下した。このいわば「門限」を過ぎると、人民班(町内会)の班長、警備員などが確認し、終わらなければ帰宅もできない。まるで学生寮のようだ。

警戒態勢で、最も悪影響を受けているのは、商売をしている人々だ。市外や他地方に出かけるなどの外回りなどで、どうしても帰宅が遅くなる。疲れた体を引きずってようやく家の前にたどり着いたと思ったら、帰宅確認が待っている。それが、終わらなければ家にも入れず、不満が続出していることは言うまでもない。

警備は、当局が指示を出し、住民が交代で行っている。人民班の班長は、住民を2つのグループに分けて、昼間は主に老人、夜間は働き盛りの男性に警戒に当たらせている。それに加えて保安員(警察官)が随時パトロールを行っている。

警戒態勢下で、住民ですら家に入れないケースがあるが、訪問客となればなおさらだ。

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警備を担当する住民は、訪問客にさえ「何階の何号室に何の用事で行っていつ帰るのか?」などとしつこく質問する。もし問題が起きれば、厳しく処罰されるおそれがあるため、とにかく追い返したいようだ。当然、トラブルも発生する。

こうした状況について情報筋は「まるで戒厳令みたいだ」と表現。厳しい警戒態勢にウンザリしている。

一方、情報筋は、表面上は厳しい警戒態勢も、内実は「ザル」であることを暴露する。

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「警備員にワイロとして『豆腐1丁』を渡せば、いつでも通してくれる。こんな警備体制を何のためにやっているのかわからない」