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3月初めに国連安保理で対北朝鮮制裁2270が採択されて以降、中朝貿易の最大拠点である中国・丹東市は厳しい「制裁不況」に襲われている。

中朝国境を流れる鴨緑江のほとりに立つ30階建てのツインタワー「佳地広場」には、北朝鮮領事部をはじめ、様々な北朝鮮当局関係の機関が入居していると言われている。

また、北朝鮮と取引のある中国企業の事務所も多数入居していた。

しかし、ここに来て、満室状態が続いていたツインタワーに空室が急増している。このビルの部屋を所有するオーナーは、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に次のように語った。

「賃貸契約は1年単位だが、制裁決議が国連安保理で採択されたことで、多くの企業が契約を更新せず、次々に出て行った」 出て行った企業の多くは、北朝鮮の豊富な地下資源への投資を目論んで丹東に進出した。

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しかし、制裁強化で今後の見通しが立たなくなり撤退したようだ。

当局にはオフィスとして届け出を出しているため、住居用に転用もできず、家主たちは頭を抱えている。

制裁強化の余波は、観光業界にも深刻な影響を及ぼしている。 韓国の聯合ニュースによると、韓国政府は最近、中朝国境地域にあり、韓国ビザ発行を代行している旅行会社を対象に調査を行った。

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その結果、123社のうち52社が北朝鮮ツアーを扱っていることが判明した。その52社に対して、ビザ発行代行業務を中止する通告をした。対北朝鮮の独自制裁の一環と言えよう。中国の旅行業者によると52社のうち、45社が北朝鮮ツアーの取り扱いを中止。

各社は、北朝鮮ではなく、韓国を選んだ形になる。丹東の旅行会社関係者は、次のように述べた。

「2月の旧正月の連休には40~50人のツアーが複数北朝鮮を訪れたが、経済制裁で緊張感が高まり、今では申し込みはほぼない」