北朝鮮の朝鮮人民軍板門店(パンムンジョム)代表部の報道官(スポークスマン)は29日、板門店エリアで米軍による「不純な挑発行為が極度にひどくなっている」とする談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

談話は、板門店では最近、米韓の兵士らが北朝鮮の兵士に向け、武器の照準を合わせたり、言葉や行動で愚弄したりする行為が続いていると指摘。「板門店区域はいささかの偶発的な挑発行為も瞬間に想像外の破局的な結果を招きかねない最大のホットスポットである」としながら、「米帝とその手先らはこの区域で自分が死ぬことも知らずにのさばっていた挑発者らがどんなに悲惨な満身創痍になったのかを瞬間も忘れてはいけない」と警告した。

こうした警告は、1976年8月18日に起きた「ポプラ事件」などを念頭に置いたものと見られる。

同事件では、非武装地帯の共同警備区域内に植えられていたポプラ並木の1本を剪定しようとした米韓の兵士らを朝鮮人民軍が襲撃。アメリカ陸軍士官2人を殺害し、数人の韓国軍兵士を負傷させた。米韓は抗議と報復の意味を込め、100人以上の兵士を共同警備区域に送り込んでポプラ並木を伐採。上空を米韓の攻撃ヘリコプターや戦闘機、爆撃機が旋回する中、北朝鮮側の部隊とにらみ合った。

結局、武力衝突には至らなかったが、戦争勃発も危惧された出来事だった。

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