さらに今月12日には、清津のすぐ南にある鏡城(キョンソン)郡で、反政府的な内容が書かれたと思われるビラが撒かれる事件も発生した。
詳しい状況は明らかになっていないが、道の保衛部(秘密警察)と保安局(警察)は「筆跡調査」に乗り出し、全住民に原稿用紙10枚の文章を自筆で書かせ、提出させた。しかし3回繰り返したにもかかわらず、捜査は進展せず、結局は犯人の逮捕には至らなかった。
北朝鮮の治安機関は、反政府ビラが発見されるたびに、こうした筆跡調査を行う。昨年4月、次のような落書きが見つかった時も大々的な筆跡調査が行われた。
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「金正恩は父金正日より百倍ひどい人殺し」
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今回のビラの内容は伏せられているが、当局が筆跡調査を繰り返していることを考えると、金正恩氏に対する批判が書かれていた可能性もある。