金正恩氏の「処刑部隊」も相次ぐ脱北事件でメンツ丸つぶれ

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中国浙江省の北朝鮮レストランの支配人と従業員13人の集団脱北、そして昨日も本欄で伝えた貿易関係者と秘密警察「国家安全保衛部(保衛部)」要員の脱北など、金正恩体制からの脱出情報が相次いでいる。

(参考記事:金正恩氏の「処刑要員」までが逃げ出し始めた

実は、こうした事件が明るみになる前から、筆者は金正恩氏の恐怖政治によって脱北者、とりわけ党・軍の幹部やある程度の地位にいる人々の脱北は増えると予想していた。その根拠として、デイリーNKが持つ北朝鮮内部の情報ラインから、幹部たちから脱北を匂わす声がよく聞かれるという情報をキャッチしていたことが挙げられる。

(参考記事:金正恩式「恐怖政治」で脱北する幹部は増える

かつての脱北者は、貧困層が中心だった。北朝鮮国内で餓死の恐怖に脅えるなら、リスクを冒してでも、中国、そしてあわよくば韓国へ行こうという人々が多かった。しかし、この数年間は、それなりの地位にある北朝鮮人の脱北が増加している。もっとも、なかには韓流ドラマの中の世界にあこがれを抱き、韓国に行きたがる、いわば「カジュアル脱北」を考える北朝鮮の若者もいるぐらい動機は多様化している。

(参考記事:北朝鮮の若者、「韓流スターに会いに行きたい!」

そんな中、北朝鮮北部、咸鏡北道(ハムギョンブクト)茂山(ムサン)郡で、またもや7人の集団脱北事件が起きたとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。