まず、金正恩が「来い」と言えばすぐに馳せ参じなければならないお国柄を考えれば、日程の発表がギリギリになるのも不思議なことではない。
つぎに、早期に日程を発表すれば、正恩氏がいつ、どこにいるのかを米韓に知らせてしまうことになる。「斬首作戦」を警戒している北朝鮮としては、保安面から日程を明らかにできない。
(参考記事:金正恩氏、「斬首作戦」にビビりながら朴槿恵氏を罵倒)そして、弾道ミサイルを発射したうえで党大会を開きたい。党大会前の発射なら、成功した場合は「成果」として誇れる。そして、失敗ならダンマリを決め込めば良い。しかし党大会で発射を宣言し、大会後の発射で失敗したらメンツが立たない。だから大会前が良いのだが、成功の可能性を高めるためには天候を読まねばならず、大会日程の最終決定が遅れてしまう。
(参考記事:北朝鮮、移動式弾道ミサイル発射の兆候…韓国当局者)こうした事情から、日程を明らかにしていない可能性がある。さらに突っ込んで、深読みすれば金正恩氏は、「明らかにしたくない」と考えてもおかしくはない。つまり、名前こそ「党大会」だが、実質的な密室会議でいいと思っているのかもしれない。
先述のように党大会には、各国の代表団を招かなければ格好がつかない。