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北朝鮮当局が、結婚式や還暦祝いなどの祝い事を禁止したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。理由は、5月の朝鮮労働党第7回大会に向けて進められている「70日戦闘」の弊害になるからだという。

ただでさえ、市場の営業制限、動員、募金の強制などで、市民の反感が高まっているなかでの今回の措置だが、RFAの平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋によると、当事者たちは意外にもおとなしく従っているという。

平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋によると、「祝い事禁止令」で式を延期せざるを得なくなったカップルが続出し、予定の変更や取り消しなどで大騒ぎだ。70日戦闘の最中で、目立つことは控える空気が広がっているからだ」

(参考記事:金正恩氏が「暴走」をやめられない本当の理由

周囲の視線が気になるだけでなく、遠方から親戚を呼ぼうにも「旅行証」が発行されない。式を挙げても参加できない人が多いことからあきらめムードになっている。

しかし、さすがの当局も葬式までは禁止できないようだ。

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咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋によると、葬式は日時を変更できるので、認められている。しかし、3日間喪に服す「3日喪」は認められず、「さっさと済ませて仕事に戻れ」と言われるという。ただし、高級幹部の家族は例外だ。

北朝鮮では一般的に、農閑期の12月から4月までに結婚式を挙げることが多い。しかし、2月から始まった70日戦闘に加え、5月の労働党大会が終わってもすぐに秋の農村動員令が下されるので、結婚式を挙げるタイミングを逃しかねない。

結婚式を予定していたカップルは、式を挙げず同棲を始めたり、来シーズンまで延期せざるをえなくなった。

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北朝鮮当局は、牛がひく大八車にまで「70日戦闘」の赤い旗を立てて、党大会の雰囲気を盛り上げようと必死になっている。その雰囲気に少しでも水を差すような言動をすれば、当局から何をされるかわからない。結局、市民たちは不満があっても口に出さずに大人しくせざるをえないのだ。