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北朝鮮・黄海南道(ファンヘナムド)の海州(ヘジュ)にある海州歴史博物館に11日、外部の者が侵入して、金の仏像や高麗の磁器など、歴史的遺物数点が盗まれる事件が発生したと、北朝鮮の内部消息筋が伝えた。

内部消息筋は、「11日の夕方に、海州博物館が所蔵していた金の仏像や高麗の磁器が盗まれた。盗難にあった仏像や骨董品が本物なのかイミテーションかは明かされなかったが、国境警備隊に特別監視命令が下り、保衛部まで動員されたのを見ると、本物の可能性がある」と語った。

海州歴史博物館は1949年に開館して、60年以上の伝統を誇る。博物館はこの地域で収集された高麗の磁器や金の仏像などの遺物を多数所蔵している。平壌にある中央歴史博物館と開城博物館、沙里院博物館、清津博物館とともに、北朝鮮の5大博物館に数えられる。

消息筋は、「遺物を盗んだ犯人が犯行の当日に黄海道を出ていたら捕まえるのは困難だが、そうでなければ数日以内につかまる可能性が高い」と語った。

また、「既に新義州の国境まで、密輸ルートをよく見張るようにという命令が下された”と述べ、”歴史遺物を外国に不法に搬出することは死刑に処される犯罪」と説明した。

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北朝鮮では、1990年代の食糧難以後、2000年代初頭まで、軍部や保安署の幹部まで加わって、文化遺跡と遺物を盗難または盗掘する事件が頻発した。高麗時代の遺物が多い開城は、都市全体が満身創痍になるほどだった。

しかし、最近3〜4年間、遺跡や遺物が底をつき、政府が盗掘犯と不法搬出業者を国の宝物を売り込む者と言い、極刑に処したため、盗難は徐々に減少している。

日本刀を密かに持ち出そうとした朝鮮革命博物館長

しかし、今回の事件のように、博物館に展示された遺物が盗難にあう事件は絶えていない。特にイミテーションが外国で売られて、北朝鮮政府に抗議が来て、関連者が処罰される事例もある。

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骨董品商売の経験がある脱北者は、「1993年に西山大師の肖像画が盗まれて香港に売られたが、にせ物ということが発覚し、北朝鮮に返されて、関連者が処罰された事件があった」と述べた。

この脱北者は「貴重な遺物は平壌に送り、中央歴史博物館に展示したり、別に保管して、万寿台創作社がイミテーションを作って地方に送ったり、平壌に展示することが多い」と語った。

彼は「日本の人が天皇の印鑑が刻まれた日本刀を1万ドルで買うと言って、朝鮮革命博物館に所蔵されていたものまで取り出そうとした人たちがいた。私も大金を儲けられると、骨董品を持ってあちこち出かけたが、多くは万寿台創作社で作ったイミテーションだった」と語った。

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去年には北朝鮮国内の王陵の周辺にある碑石を専門的に密売した組職が、政府の捜査によって発覚し、22人が検挙された事件があった。碑石は最小500キロで、大きいものは2〜3トン以上で運ぶのが難しいが、それでも中国に密かに運ばれて来れば、骨董品業者たちによって高い価格で取り引きされた。

北朝鮮政府はこの事件の発覚後、直ちに中国政府に捜査の協力を要求して、中国の丹東市の倉庫に保管されていた碑石を回収した。当時、中国の骨董品業者たちには高額の罰金が課されたという。北朝鮮で碑石の密輸出を指揮した現職の保衛指導員は自殺したと伝えられた。