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今年の3月に北朝鮮によって一方的に拘束されてから136日ぶりに解放された現代アサンの職員ユ・ソンWン氏(44歳)の問題について、韓国の大統領府関係者は「正常ではない状態が正常に戻っただけだ」と指摘している。このような指摘は南北関係を冷静に考えた上の非常に適切なコメントだ。ユ・ソンWン氏の解放と大統領府関係者の指摘、両方に拍手を送る。金正日から大きなプレゼントをもらったかのように思ったり、そのような雰囲気ができることに留意すべきだ。

これまで北朝鮮の一方的で歪んだ意地っ張りとわがままにより南北関係に問題が生じてきた。左派勢力は狂った状況がやっと正常に戻っただけのことで南北関係がよくなっているという雰囲気を醸成した。しかし、実質的な南北関係の改善には役に立たずむしろ遅れていただけだったため、今回のことは意味が大きい。

クリントン氏が女性記者2人を連れてアメリカに帰った時、アメリカ政府は人道主義的な事案のため、対北制裁には変わりがないことをはっきりと公言した。それだけではなく、朝鮮カンャ搭竝sを追加で制裁対象として指定した。これは非常に適切な措置だと言える。

第1次核危機から約16年間、北朝鮮に対する米韓政府の対応が今回のように適切だったことは一度もなかった。少し遅れたような気もするが、これまで何回も試行錯誤を経て学習した結果だと思う。金正日は悪さをした後、それを正常に戻してあげることでまるで大きいプレゼントをあげたかのように振舞ってきた。韓国の左派勢力はそれに乗って、北朝鮮がただ対話に応じただけなのに何か大きいな変化が起きたかのように大騒ぎした。これからは、こうした誤った慣例と雰囲気を徹底して無くしていくべきだ。

長距離ミサイルの実験など金正日はやりたい放題でやってきた。核実験も密かにしていた。それにもかかわらず、10年間我々は対話に応じるだけで金正日に感謝していた。それで国連の制裁もうやむやになってしまったし、様々な支援も行ってしまった。金正日にとってこんなにおいしい状況はないだろう。馬鹿でない限り、核とミサイル発射実験をやめるわけがない。

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金正日は今回も自分の思う通りに行けると思っただろう。自分が動ければ、制裁の局面を対話と支援に変えることができると思ったに違いない。しかし、現在の国際社会は北朝鮮の態度に非常にうまく対応している。今のスタンスを保ち続けるべきだ。対話に復帰したり何かの宣言をすることでうかつに制裁をやめたり、支援や補償を決して行ってはならない。悪い行動をすると、必ず罰が当ることを教えないと、不良国家をコントロールすることは難しくなる。これは人間社会での常識であり、原則でもあることを、しっかり叩き込むべきだ。

これまで10年間、韓国の左派政権が行ってきた太陽政策は、北朝鮮に悪い習慣を膠着させてしまった。金正日と一度握手することが非常に意味深いことだと言われていたほどだった。小泉首相が02年に平壌に訪問した時に見せた冷静な振舞いや、今回クリントン氏が見せた淡々とする姿と正反対に、金正日にぺこぺこ頭を下げる太陽政策の支持者から韓国社会の姿がうかがわれる。