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北朝鮮では、5月に開催予定の朝鮮労働党第7回大会に向けて「70日戦闘」が進められている。工場イルクン(職員)たちは、無理な生産量増大を要求され、都市整備事業に無償動員されるなど、住民の負担と不満は高まる一方だ。そんな中、当局は早朝の集会、いわば「北朝鮮版朝活」まで導入し、住民の不評を買っている。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、語る。

「最近、各企業所では労働党大会に向けた『忠誠の決意の集まり』を行うことになった。ところが、始まる時間が、夜明け前の午前5時。早朝に行う理由も明らかにされず、不満が続出している」

このような集会は、「革命課業の遂行において模範となることを金正恩第1書記に誓う」という趣旨で、通常は退社時間の後に1時間から1時間半ほど行われる。企業所の代表が具体的な課題を報告し、各部門で討論を行う。

しかし、開催時間が早朝になってからは、簡単に報告が行われるだけで、討論はなし。あっという間に終わってしまう。その理由は、工場イルクン(職員)をより働かせる意図があると前述の情報筋は見ている。

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「朝の集まりを口実に、イルクンを早く出勤させて、生産量を増大させる狙いが一つ。さらに、制裁の影響もジワジワと伝わって、国内の空気が悪化しているなか、忙しくさせて『モノを考えさせない』ことを目的にしているようだ」

一方、早朝からの集会を開催したところ、予想以上に反発が強かったため、当局は討論を簡略化したという見方もできる。

情報筋によると、イルクンたちは「批判や処罰が怖いから、しばらくはおとなしく従う」と言いながらも、「朝5時から出勤し続けるような忠誠心の高い人なんているわけがない」「少しでも出勤時間を遅くする裏ワザはないだろうか」などと話しているという。

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こんな「朝活」をやったところで、不満が高まるだけで、忠誠心など高まるわけがないのだ。