今月3日の時点では15隻の発信記録があったにもかかわらず、わずか一週間ほどで急減した背景には、北朝鮮が制裁を警戒して「追跡逃れ」をしていると見るべきだ。
(参考記事:北朝鮮船舶、レーダーで捕捉できず…追跡逃れるために船舶識別装置をオフか?)現時点では、中国全港での入港禁止措置は確認されていないが、その可能性を匂わせる情報もある。
入港を拒否された「グランド・カーロ」は11日午前11時現在、日照港から35キロ沖合に停泊し続けている。一方、「ゴールドスター(金星)3」は、10日21時に香港入港予定だったが、現在香港沖で停泊しており、「リョミョン」は、日照港とは山東半島を挟んで北側の龍口港付近で停泊中だ。
この2隻が停泊し続けている理由は定かではないが、中国と香港の港湾当局が、入港を拒否している可能性も考えられる。
(参考記事:対北朝鮮制裁の波が中国にも…「代金踏み倒し」に脅える中国貿易関係者)こうした入港禁止措置から見ると、中国政府は表向きは対北制裁に乗り出しているようだ。