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北朝鮮では、住民が「核心階層」「動揺階層」「敵対階層」の大きく3つに分けられており、監視方法やレベルが調整される。デイリーNKの内部情報筋によると、制裁で国内の不安心理が広がっているなか、「動揺階層」への監視が強化されていると伝えてきた。

両江道(リャンガンド)の内部情報筋は「3月初めに各地域の保安署(警察署)に『動揺階層の最近の動向を調査せよ』との指示が下された。中でも朝鮮戦争前後に韓国からやって来た人々とその家族、華僑、脱北者の家族が徹底的な監視対象になっている」と語った。

国連安保理での対北制裁案を採択を前後して、北朝鮮の市場では物資不足、売り惜しみ、買い占めなどの現象が起きており、それにより動揺する商人やトンジュ(金主、新興富裕層)も監視対象としているが、思想的に問題があるとされる人々中心の監視から対象をより広げるという新しい動きだ。

また、5月の朝鮮労働党第7回大会に向けた事業を行う「70日戦闘」に動員された人々も監視の対象としている。

監視には保安員(警察官)、一部の人民班(町内会)の班長、核心階層などが当たっているが、突然の指示で夜間の見て回りなど仕事量が急増した保安員の間からは不満が漏れる。

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彼らは露骨な批判は避けてはいるものの「どうせ毎日監視したところで、何も出てきやしない」「こんなに情勢が緊張しているのに、みんなおとなしくしている」などと不満を口にしている。

何か起こればとりあえずはおとなしくして、状況を見極めつつ徐々に元の活動に戻るというライフスタイルが身についている北朝鮮の人々は、今のような状況ではしっぽをつかまれないように息を殺してじっとしているので、何か摘発しようにもそう簡単には行かないのだ。