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国連安保理で対北経済制裁案が満場一致で採択されて以来、北朝鮮国内では不安心理が高まっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、以前は緊張状態が高まっても、市場を訪れる人は大勢いた。ところが、2月になり国際的な対北経済制裁の議論が具体化するにつれ、商品が市場に入らなくなり、訪れる人も目に見えて少なくなった。

清津(チョンジン)市内有数の市場である水南(スナム)市場と浦港(ポハン)市場には、商品がほとんど入ってこなくなっている。市場で商売している人の多くが、日々の儲けで糊口をしのいでいる人々であり、制裁不況はそういう人々の暮らしを直撃している。そこに加えて「第2の苦難の行軍が始まる」との噂が流れ、町の空気は戦々恐々としている。

不安心理と食糧不足の兆しで、少しでも経済的に余裕のある人は食糧の買いだめを始めた。それにより、ただでさえ入荷しない商品がさらに少なくなり、値段が上がるという悪循環が起きている。

食糧価格の高騰について、街の人々の間では「軍は国から配給された食糧を市場に横流ししていたが、それが途絶えたため」という説と「労働党第7回大会の準備で、備蓄されていた食糧が底をついたため」という説が取り沙汰されている。いずれも「国際的な経済制裁」を前提にした憶測だが、噂が噂を呼び、景気がさらに悪化している。

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北朝鮮当局は、国際社会の制裁が議論される度に「外国勢力の孤立圧殺策動で、食料事情が悪化している」などと宣伝してきたが、「今回ほど急激な供給不足、価格上昇が起こったことは、未だかつてなかった」と複数の情報筋は口をそろえる。

ラジオや口コミを通じて、国際制裁の詳細まで一般住民に伝わっており、「人民生活を向上させる」との当局の宣伝を信じる者は、もはやどこにもいない」と情報筋は述べた。