麻生総理が6月28日に行った日韓首脳会談で、北朝鮮の核問題が深刻になれば、国内で核武装すべきだという声が強まると発言したことを、北朝鮮の労働党の機関紙、『労働新聞』が強く非難した。
同新聞は11日に、「核武装の意図が見られる詭弁」という社説で、「日本が我が国によって自国の安全が侵されていると主張するのは、完全に根拠の無い話。実際に、どこにも使えない詭弁」と主張した。
また、「虚関核武装連鎖反応説に妥当性という仮面をかぶせて、自分達が核武装する口実を作るための策略」とも非難した。
特に、「我々が国内の技術で自衛的な意味で核を保有したことにより、ようやく北東アジアの核のバランスが保たれるようになった。万が一日本が核武装をするようになれば、北東アジアの核のバランスが再び崩れてしまう」と主張した。
さらに、「我が国が核保有国になる前は、北東アジアの核の脅威が日々高まっていた。我々が核を保有することで朝鮮半島で核戦争が起きる可能性が低くなった」と述べた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面それ以外にも、「日本の奴らが我々の自衛的な核保有を口実に核武装して、かつての夢だった『大東亜共栄圏』を叶えようとするのならば、そのようなあえない試みは捨てたほうがいい」と強調した。
北朝鮮の内閣の機関紙である『民主朝鮮』も、麻生総理の発言について「核兵器がほしいという本音を露骨にもらした」と主張し、日本が現実的な価値や意味を失った、昔の「核ドミノ効果論」を言い出したに過ぎないと非難した。
特に、「北朝鮮核脅威論が広まれば、対朝鮮敵対視政策をとるためにも都合がよくなり、核武装にも核先制攻撃にもよい言い訳がつくと判断したのだろう。これは、北朝鮮核脅威論でどれほど危険な政治的脚本が作られているのかということを意味している」と主張した。