しかし、工団閉鎖によって韓国製品の流通が減少する、つまり競争対象が減るために「儲けるきっかけになる可能性が高い」と期待している。とはいえ、工団閉鎖が南北双方に被害を及ぼしているだけに、露骨に喜ぶそぶりは見せていないとのことだ。
また、平壌と中国を往来する華僑の行商人も「今までは開城工業団地の商品のために、売れ行きが芳しくなかったが状況を見ながら、もう一度商売を広げるチャンスだと期待を込めながら次のように述べた。
「中朝税関の検査自体は厳しいが、北朝鮮の上層部は南朝鮮もの(韓流スタイル)が大好きなので、商売が廃れることはない」
さらに、咸鏡南道のある住民も「上流層の中にはキッチンで使うふきんでさえも南朝鮮製品を使いたがる。開城工団から流通される製品がなくなることは、行商人にとって儲け時だ」と語った。
韓流を扱う北朝鮮の商売人たちにとって、開城工団閉鎖は「災い転じて福となす」かもしれない。