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北朝鮮は第1次核実験を強行した2006年以後、10年間にも及んで国連の制裁を受けている。それにもかかわらず今回も含めると3回の核実験と、それに合わせてミサイルを発射し続けてきたのだ。

今年1月の核実験直後、国連安保理傘下の対北制裁委員会の専門家パネルが、国際社会の制裁の実効性がなくなっているという調査報告を出している。

今回の決議も、ロシアの要請によって、2日に予定されていた採決が1日延期。さらに決議案の内容の一部が緩められるなど、国際社会全てが北朝鮮に対して、厳しく望むとは限らない。

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米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮と貿易を行う関係者は、制裁の具体的な内容を見たうえで、「制裁決議案には、原油輸出禁止と海外への労働者派遣を禁止する条項が抜けている」と指摘している。つまり、骨抜きになる可能性があるということだ。

(参考記事:「対北制裁は骨抜きにされる可能性」…北朝鮮情報筋が明かす

金正日総書記から金正恩第一書記に引き継がれた核・ミサイル戦略は、北朝鮮にとって体制存続をかけた国家戦略だ。これを放棄、または方針転換させるのは並大抵ではないが、かといって手がないわけではない。