人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

スローガンの一つ、「キノコ生産を科学化、集約化、工業化して、わが国をキノコの国にしよう!」が、面白おかしく海外メディアに取り上げられたのだ。

確かに「キノコの国にしよう」は、ナゾのスローガンだ。しかし、「もしかすると何か深い意味があるのかもしれない」と、デイリーNKジャパンで過去の北朝鮮メディアを調べたところ、2011年から2014年にかけて「キノコ」は、0から17に急増していたことがわかった。それに反して、一時期は盛んに叫ばれていた「強盛大国」というスローガンは、21から4に激減していたのだ。

(参考記事:北朝鮮の新スローガン「キノコの国」に世界のメディアが注目!!

その前年、金正恩第一書記はキノコ(エリンギ)工場を視察し、たいそう上機嫌だったことが労働新聞などでも報じられたことから、ある北朝鮮ウォッチャーからは、「金正恩氏はキノコマニア」という大まじめな分析も出てきた。

そして、今年の共同スローガンにも「平壌市キノコ栽培工場のような近代的なキノコ栽培基地を至る所に建設せよ!」と、キノコに関するスローガンは存在している。

やはり、金正恩氏はキノコマニアで、北朝鮮を「キノコの国」にすることをあきらめていないのかと思いながら、さらに詳細に調べてみると、昨年2月以後、北朝鮮メディアに「キノコ」が登場したのはわずか6回ほど。前年までと比べるとその存在感は大幅に薄まっていることが判明した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

海外メディアに揶揄されたからなのか、今の北朝鮮の食糧状況の中で、キノコは役に立たないと判断したからなのかは不明だ。それとも、金正恩氏は、北朝鮮をキノコの国にすることをあきらめたのかもしれない。

ただし、キノコはあきらめたかもしれないが、相変わらず戦闘機や飛行機、そして「サカナ」に関しても相当コダワリを持っているようだ。