北朝鮮の空軍司令部上尉(大尉)として12年間勤務したパク・ヒスンさんも、軍隊内で性的暴行が頻繁に起こっていると証言した。
北朝鮮の軍役は男性で13年、女性で10年という長期間にわたる。軍隊内の恋愛は当然のごとく禁止されており、それが性的暴力の横行を誘ってもいるという。
ただし、北朝鮮には「性的暴力」という言葉すらない。パクさんが、自分が受けた被害が人権侵害だと気づいたのは脱北して韓国に来てからだった。
また、性的暴行が明らかになっても、加害者男性は罰せられない。逆に、被害女性が妊娠した場合は「生活除隊(不名誉除隊)」になる。
その後、実家に帰っても「悪いことをしたのでは?」と後ろ指をさされる。もちろん、上官から性的暴行を受けたとは口が裂けても言えない。