北朝鮮における「人道に対する罪」が凄惨さを増すのは、国民が「人権は大事である」という概念すら持つことができず、従って被害者が身を守ることもできず、加害行為に対する抑制が働かないからでもある。
とくに深刻なのは、女性の人権問題だ。
「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」の最終報告書(以下、国連報告書)は、北朝鮮における女性の人権状況について次のように述べている。
女性に対する差別は、社会のすべての側面で横行している。実際のところ、悪化しているかのようである。なぜなら、男性が支配的な国家において,経済的に進出しつつある女性及び疎外されている女性の両方を食い物にしているからである。
(参考記事:北朝鮮で女性と児童への「性暴力」が深刻)その実例は、軍隊内に見ることができる。