日本政府は10日、国家安全保障会議(NSC)を開き、核実験とミサイル発射を強行した北朝鮮に対する独自の追加制裁措置を決めた。近く閣議決定する。

北朝鮮が拉致被害者らの再調査を約束した2014年5月の日朝合意(ストックホルム合意)を受けて解除した独自制裁を復活させ、一部を強化する。

北朝鮮への送金は現在、3000万円までは報告義務がないが、これを「人道目的かつ10万円以下」を除いて禁止とする。また、国内への入港は人道目的を含む全ての北朝鮮籍船舶に加え、北朝鮮に寄港した第三国籍船舶も認めない。再入国禁止の対象は、北朝鮮に渡った在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)関係者や、核・ミサイル関連技術者の在日外国人にも広げる。

「銀行送金する物好きはいない」

もっとも、すでに日朝間の貿易取引はゼロであり、その他のヒト・モノ・カネの往来も乏しく、制裁に実質的な効果はないと見られる。

訪朝経験の豊富な在日朝鮮人の男性が話す。

「在日朝鮮人が親族などにおカネを送る際も、必ず人づてで行います。なぜなら、北朝鮮の銀行はすべて国営であり、あの国で、国家ほど信用できないものはないからです。時に、自分の預金を下ろすのに役人からワイロを求められるような国へ貴重なおカネを送るのに、銀行送金を利用するもの好きはいません」

報道には「国連安全保障理事会で新たな制裁決議の議論が長引く中、同じく独自制裁を発表した韓国と歩調を合わせて厳しい態度を示し、安保理に早期の採択を促す狙いがある」との解説も見られるが、強力な制裁の発動に慎重な中国に対しても、日本側の措置が影響を与える可能性は極めて小さい。

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