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冬季を中心に極度の電力難に苦しめられている北朝鮮。事実上、全く電気のない生活を強いられている地域すらある。庶民も幹部もソーラーパネルを設置して、電気を「自力更生」している。

一方、一部の地域では電力事情は改善の兆しを見せていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、清津(チョンジン)市中心部の浦港(ポハン)区域では、一般家庭にも毎日午後5時から11時まで電気が供給されるようになった。今までは、金策製鉄所と清津造船所など工場や一部機関にのみ電気が供給されて、一般家庭ではほとんど電気が来ない状況が続いていた。

しかし、1戸あたり使えるのは電球1つだけだ。電気検閲隊が家々を訪問し、電気の「使いすぎ」はないかチェックしている。もし炊飯器や電熱器の使用が摘発されれば、10万北朝鮮ウォン(約1500円、コメ20キロ相当)以上の罰金を取られる。

まがりなりにも一般家庭に電気が供給されるようになったのは、発電所の稼働率が上がったからだ。

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別の情報筋によると、先鋒と清津の発電所は昨年補修工事を行ったおかげで、発電量が増加したとのことだ。先鋒は1970年代後半、清津は1980年代初めにソ連の援助で建設され、冬季には地域の電力の半分を賄ってきた。ところが、施設が老朽化し、電力需要が満たせない状況となっていた。

これら火力発電所では、1日に900トンの石炭が必要だが、現在350トンしか確保できていない。その穴を埋めるために、勝利化学工場で発生する「原油のカス」を混ぜているという。

この「カス」が何なのか情報筋は明らかにしていないが、おそらくアスファルトか石油コークスと思われる。石油コークスは硫黄分が多いこともあり、環境汚染が懸念されるが、背に腹は代えられない状況だ。

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また、「カス」の量は勝利化学工場の稼働状況に左右されるため、いつまた「暗黒都市」に逆戻りするかわからない状況だと情報筋は伝えた。