監視強化について情報筋は「位置報告義務は、幹部の動きを時間ごとにチェックすることにより『小グループ(組織)』が形成される前に、潰そうという狙いだ」と指摘した。また、背景には、高級幹部たちの隠密行動を見逃すと、「いつ、どこで、どのような陰謀がたくらまれるかわからない」という金正恩氏の猜疑心があるという。
「高級幹部たちは、書記室を通じて金正恩氏に位置報告を行うが、これを怠ると『唯一的指導拒否罪』で処分される。仮に『お前は今どこにいるのか』というチェックが入れば、すでに解任、失職を覚悟しなければならない」(情報筋)
情報筋は、「金正恩氏が最高指導者になってからの4年間、時間報告義務を軽んじて、報告を怠っていた幹部たちは間違いなく解任された」と述べながら、次のように語った。
「こうした殺伐とした雰囲気のなかで、どんな時でも金正恩氏が探せば、飛び出してすぐに駆けつけなければならず、ビクビクしている」(情報筋)