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北朝鮮製の化粧品「ポムヒャンギ」(春の薫り)が、中国でも販売されるようになった。しかし、売れ行きは芳しくないと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

ポムヒャンギ化粧品
北朝鮮製の「ポムヒャンギ化粧品」

丹東の情報筋によると、最近市内の一部商店で、北朝鮮製の化粧品を見かけるようになったとのことだ。いくら中朝国境の貿易拠点の丹東といえども、北朝鮮製の化粧品を見かけるのは、毎年開かれる見本市「中朝経貿文化旅遊博覧会」ぐらいだったが、少しずつ状況が変わりつつある。

売られているのは新義州(シニジュ)化粧品工場で作られた「ポムヒャンギ化粧品」。基礎化粧品のセットが300元(約5500円)とかなりのお値段だ。正式に輸入されたものではなく、中国と北朝鮮を行き来する華僑商人や、トラックドライバーが持ち込んで、店に卸したと見られる。

北朝鮮の化粧品ということもあり、消費者は珍しそうに手には取るが消費者の反応は冷淡だ。買う人もほとんどいない。たまに好奇心旺盛な観光客が買う程度だ。

ある華僑商人は「いくら丹東が大都会ではないと言っても、中国製、韓国製、他の外国製などありとあらゆる質のいい化粧品が売られている。当局の輸入許可もなく、質も検証されていない北朝鮮製の化粧品なんか、誰が買うのか」と述べた。

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実際、偽物がはびこる中国の消費者は、商品購入に非常に慎重だ。北朝鮮産の海産物は「オーガニック」というイメージがあり、人気が高い一方で、化粧品、医薬品、健康食品はあまり人気がない。

品質のみならず、価格競争力もないため、残念ながらポムヒャンギが中国のマーケットで人気を博すことはまずないだろう。

デイリーNKジャパンで独自に入手したポムヒャンギ化粧品を、4人の女性に使ってもらったところ「意外と普通」という評価を得た。

(参考記事:ウワサの「北朝鮮コスメ」を試してみた! 先軍女子座談会

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ちなみに、金正恩第1書記が現地指導を行うなど、並々ならぬ愛情を注いでいる平壌化粧品工場の「銀河水化粧品」は、丹東では売られていないという。