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北朝鮮では、5月に予定されている朝鮮労働党第7回大会に向け、各地で工事が繰り広げられている。党大会で「成し遂げた成果」として発表するためだ。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)清津(チョンジン)市でも、市内の道路の補修、拡幅工事が行われているが、せっかく完成した道路を市民が使えない状況となっている。その内幕を米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

道路工事のきっかけは、昨年に金正恩第1書記が清津市を訪れた際、港から駅までの道路の状態を「ゴミ捨て場」「肥溜め」などと酷評しながら激しく批判したことだった。幹部たちは大慌てで道路の補修、拡幅工事を始めたというものだ。

現地情報筋によると、重要度の高い1線道路、2線道路の工事は終わったが、市民が多く利用する3線道路の工事は着手すらできていない。最近になって、やっと市内の人民班の会議(町内会の寄り合い)で「今年5月の朝鮮労働党第7回大会までに、今行っている道路工事を完成させよ」との指示が伝えられた。

あちこちで行われている道路工事には、多くの市民が日々動員され、同時に工事資金の供出も要求されている。また、指示に従い工事のスピードアップを図るため、区域、機関、人民班ごとに担当区域を割り振り、競争を煽っているという。

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しかし、こうして作られた道路だが、市民が使えない状況となっているというのだ。

金日成氏の銅像の前を横切る市内一の目抜き通りと、太陽像(金日成氏、金正日氏の大型肖像画)が設置された清津鉄道総局前の大通りは、貨物を積んだ車両の通行が禁止されてしまった。

大通りは、市場に通じる近道だが、商品を積んだ車は一切通れず、中心部から少し外れた3線道路を迂回せざるを得ない状況となっている。当然のことながら、市民の間からは不満の声が上がっている。

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中央は「道路拡幅は人民のための事業」と宣伝しているが、実際は金正恩氏のための事業だったと情報筋は伝えている。