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最近、北朝鮮の両江道恵山市を襲った局地性大雨のため、34人が死亡・失踪して平屋の住宅41棟が流失するなど、大規模な被害が発生したことが確認された。

両江道の内部消息筋が24日、「デイリーNK」との通話で、「7月11日の大雨で住宅が沢山壊れて、人命被害が出た」と伝え、「工場や企業所の労働者がすべて動員されて、復旧作業をしているが、復旧には時間がかかるだろう」と説明した。

消息筋はまた、「今回の雨でヨンボン洞やタブソン洞、へファ洞の谷間に水があふれて41棟の平屋が壊れて、死亡したり行方不明になった人が34人にのぼった」と述べ、「1軒の住宅に普通2~3世帯、時には4~5世帯が暮らしているため、少なくとも100世帯以上が被害を受けたことになる」と話した。

さらに、「11日の夜明けに雨が少しずつ降りだして、降ったり止んだりしていたが、午後2時から3時の間にひょうと一緒に大雨のような雨が降った」と言い、「最初は親指の爪ほどのひょうが降ってきたが、その後まるでバケツの水をこぼすような勢いの雨が降ってきた」と、当時の状況を説明した。

消息筋は「今回の大雨の犠牲者の多くが、家に残っていたお年寄りや子供で、水に流されていく食器を取ろうとして急流に巻き込まれて失踪した人もいる」と言い、「雨は昼間に降ったが、夜降っていたらどれだけの大惨事になっていたか分からない」と伝えた。

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今回の大雨は主に、恵山市のヨンボン洞とへファ洞、ヘフン洞を襲った。その周辺のマサンやカング地域は相対的に被害が少なく、ファジョン里やコムサン洞の周辺は特に被害がなかったという。

この雨で一番被害を受けた区域は恵山市ヨンボン洞とへファ洞だったというが、ヨンボン洞は「金正淑師範大学」の前を流れていた水路を塞いでその上に道路を建設したため、被害が大きかったと思われる。

消息筋は「実際にヨンボン洞では、金正淑師範大学の前の水路を塞いで道路を建設した時から、洪水被害を心配する人が多かった」と言い、今回の被害は単なる水害ではなく人災だと指摘した。

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現在、ヨンボン洞一帯は道路が完全に崩れてしまい、車は全てカング地域に迂回していて、中学生まで全員動員されて、道路を補修するための土砂を運んでいるという。

北朝鮮政府は大雨で家が壊れた世帯を、周辺の工場の建物に臨時に非難させて、崩れた道路の整備など、復旧作業を行っていると消息筋は伝えた。だが重機もなく、復旧作業に動員された住民も背中に土を背負って運ぶなど、作業は困難を極めていると消息筋は伝えた。

消息筋は「今回の被害に対する国の対策は何もない」と言い、「国家は何もしてくれないで、ただ早く復旧しなさいと言いながら人を動員して、急き立てている」と現地の雰囲気を伝えた。