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北朝鮮に寒波が押し寄せている。朝鮮中央テレビの1月20日の天気予報によると、中朝国境の恵山(ヘサン)の最低気温は氷点下30度、最高気温は氷点下14度。比較的、東海岸の元山(ウォンサン)でも朝は氷点下11度だ。一時的に寒さは和らいだものの、週末からは厳しい寒さが訪れると予想されている。

そんななか、北朝鮮の市場で売れているのが冬物衣類、特に綿入りの靴やジャケット、ダウンジャケットだ。商売や動員などで、外出も多く防寒具は欠かせない。

ある北朝鮮の住民によると、外出時には靴下を履いてビニール袋をかぶせた上に、綿入りの靴を履いて、足元の防寒対策を徹底するという。それでも市場で一日中立っていると、足が凍えてじっとしていられないほど寒いという。

北朝鮮で売られている冬物衣類の値段を見ると、靴下は2500から6000北朝鮮ウォン(約37円~90円)で売られている。日本でも人気のある足の冷えない靴下も売られているとのことだ。手袋は4000から2万北朝鮮ウォン(約60円~300円)、男性に人気のある革手袋は6500から4万北朝鮮ウォン(約97.5円~600円)で売られている。

恵山の市場では、綿入りのジャンパーは25万から65万北朝鮮ウォン(約3750~9750円)ほどだ。ダウンジャケットは300万から400万北朝鮮ウォン(約4万5000~6万円)で、目の飛び出るような高さだ。400万ウォンはコメ800キロの値段に相当する。トンジュ(金主、新興富裕層)や幹部は、最高級品のダウンジャケットを着て、見せつけて回るという。

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家の中は、練炭や薪を燃やして暖房するため外よりは暖かいが、密閉度の低い家が多いため、かなり寒いという。

韓国にやってきたばかりの脱北者は、氷点下15度の日にもハイヒールを履いて町を闊歩する女性を見て一様に驚くという。韓国の建物は密閉度が高く、冬はむしろ暑いくらいなので、多少薄着でもさほど問題にはならないからできる技だ。しかし、北朝鮮で同じような格好をしていたら、生死に関わる。