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北朝鮮海域で操業を行う中国漁船の数は、2004年に144隻だったのが、2005年は939隻、2011年は1290隻、2014年には1904隻と10年間で13倍に増加した。中国漁船は、年間15トンのイカを漁獲しているものと見られる。

回遊性のイカは、季節が進むにつれて北朝鮮から韓国に降りてくるが、その前に中国漁船が釣り上げてしまうため、南側沿岸に降りてこず、韓国の漁獲量は減少。江原道のイカ漁獲量は2004年の2万2243トンから2015年には1万831トンまで減った。イカに加えて、スケトウダラやサンマなどの漁獲量も減るなど、漁民は大きな被害を受けている。

同様の被害は、江原道の南にある慶尚北道(キョンサンブクト)でも広がっている。大邱MBCによると、昨年のイカとカレイの漁獲量は一昨年に比べてそれぞれ33%、39%の減少だった。

江原道の漁業関係者は、「道内の漁民の被害を政府が支援する形に持ち込みたい」とし、「外国漁船の東海(日本海)北朝鮮海域操業に伴う東海岸漁民支援特別法」を国会で制定させ、地元の漁民の支援に乗り出す計画だ。

中国漁船の「乱獲」に対しては北朝鮮当局も頭を抱えているようで、北朝鮮の漁業指導船が中国漁船を追いかけて、韓国海域に侵入する事態が頻発している。