韓国政府系の研究機関の関係者は「北朝鮮で、軍出身者が労働党で対韓国事業を担うことは一般的ではないが、60年代には軍人が主導していた歴史がある。金英哲氏は韓国との交渉を務めたこともあり、統一戦線部の慣例から外れた人選ではない」と述べた。
韓国に対する挑発行為を主導したと言われている金英哲氏が統一戦線部に異動したことについては「彼は代表的な対韓国強硬派なので、今後北朝鮮が韓国に対して強硬策を取ると見ることもできる。北朝鮮は、核実験成功を喧伝していることもあり、今後南北関係の主導権を握ろうと、核兵器の発射をちらつかせて韓国を脅迫する可能性もある」と述べた。
一方、次の偵察総局長について別の情報筋は「今のところポストは空席になっているが、対韓国専門家が就任すると思われる。偵察総局長は一般軍隊より重要度が高いため、局内から若くて有能な人物が抜擢されるだろう」と述べた。
また「偵察総局には作戦局、偵察局など6つの対韓国専門局と、複数の対韓国サイバー攻撃、技術攻撃部署が存在する」「それらの局長の中から、金正恩氏を補佐できる若くて対韓国事業の経験が豊富な者が選ばれるだろう」とも述べた。