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「私が見つけた韓国政府の資料によると、資料では拉致被害者として処理して、外部には越北(北朝鮮の政治体制に共鳴して、自ら韓国を去り北緯38度線を越えることを指す)した人であると報告していた。さらに、隠ぺいされているところもあった。金大中大統領に期待したが、その政権によってアン・ハクス下士官は脱営したと報告書が偽造されていた」

ベトナム戦争に行くことになり、67年に北朝鮮に強制的に拉致されたアン・ハクス下士官の弟であるアン・ヨンスさんが、兄が42年間越北した人として扱われてきたことについて、痛恨の極みだと胸の内を明かした。

弟のアンさんは、「2000年に国防部から兄について調べていると聞いた。けれども、後で結果を知らせると言われたにもかかわらず、8年間電話一本なかった。兄を拉致被害者として認めたことは、ベトナム戦争で韓国の兵士が北朝鮮に拉致されたことはないという国防部の従来の主張を、完全に否定する歴史的な出来事」と強調した。

また、「66年からこれまで、政府に何初?熬?ウを求めたが、その度に断られた。屈辱的な扱いもされた。それでも我慢してきた。やっと、今の政権によって長年にわたる足かせから解放された」と述べた。

この日、アン下士官が銃殺されたことを証言するために同席したキム・ヨンギュさん(北朝鮮軍の大佐出身で、76年に韓国に亡命)は、「私は当時、北朝鮮の連絡部の工作員の大佐だったので、アン下士官が銃殺された情報を知っていた。アン下士官はスンアン招待所で取り調べを受けていた」と当時の状況を説明した。

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また、「北朝鮮のメディアはアン下士官がベトナムから自ら希望して越北したと報じたが、アン下士官の映像は少ししか出なかった。本当に越北したのであれば、大規模な歓迎イベントを行うはずだ。だが、テレビにも顔があまり映らなかったことから、北朝鮮政府の嘘だということが分かった」と話した。

さらに、「韓国に来てアン下士官について知っていることは全て話した。当時、解決するべき問題だった」と自分の証言を聞き入れなかった韓国政府を非難した。

今回の記者会見では、政府の資料にはアン下士官以外にもベトナム戦争の時に拉致された韓国軍兵士が3人いるという主張も出た。

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アンさんは、「政府機関の資料によると兄を含めて4人がベトナムで拉致されたが、『越北した者』となっている」と明かした。

また、「政府の資料では4人になっているが、実際にはもっと多い可能性がある。北朝鮮にいた頃北朝鮮の少佐出身のチョン・スンイ事務局長から、ベトナムから来た韓国兵士をよく見かけたと聞いた。彼の話によると、2、30人程度だったそうだ」と話した。

さらに、「4人の中で最初に拉致されたパク・スンリョル兵長の家族が国防部の関係者と話しているが、これまで精神的な苦痛が長く続いたため、話すのも困難だと言っている。他の2人は誰なのか分からないが、客観的な証言さえあれば、兄のように他の3人も拉致被害者として認められると思う」と話した。

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これについて、「当時韓国の兵士は、ベトナム兵士の拉致の標的だった。それは北朝鮮が韓国軍の兵士1人当たり3千ドル(当時の陸軍准将の年俸レベル)の懸賞金をかけていたからだ」と説明した。

アンさんは、このようなことが二度と起きないようにと、韓国政府に訴えた。

さらに、「50年ほどの間、この問題で家族は大変な思いをさせられてきた。これからはこのようなことが起きないよう、政府が力になって欲しい」と求めた。

拉北者家族会のチェ・ソン潟?淘纒は、「過去の政権の誤りをやっと語れるようになってホッとした。他の被害者の家族に対しても、政府の地道な努力が何より必要」と話した。