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北朝鮮の金正日が脳卒中以外に、すい臓癌にもかかっていたという報道まで出ている。韓国政府はこれについて特別な言及はしていないが、金正日の健康状態が普通ではないため注視していると伝わった。

すい臓癌の診断に関する報道が出る前に、アメリカの情報機関が金正日の5年以内の生存率は29%に過ぎないという予測を出したことも伝わった。

韓国政府消息筋は10日、「アメリカのCIAが金委員長の健康状態を精密分析した資料を、先月こちらの情報当局に知らせたと聞いている」と述べ、「CIAは金委員長が脳卒中や糖尿病の後遺症などで5年以内に死亡する可能性が71%に達すると分析した」と朝鮮日報が11日に報道した。

CIAのこうした推定値は、金正日の年齢や病状、身体の条件及び脳卒中で倒れた時期とその後の身体の条件の変化などを、医療関連のデータベースと比較分析して出したものであるという。

こうした状態で、YTNの報道どおりすい臓癌の診断を受けていたら、金正日はどうなるのだろうか。

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専門医たちは、すい臓癌は初期の発見が非常に難しく、ほとんどの場合、診断結果が出た時は末期に近く、手術による治療が不可能なことが多く、進行の過程が非常に早いため、体調はよくは無いだろうと話している。

すい臓癌の手術をして完治する割合はおよそ20~25%だけで、外科手術での切除が不可能な、すい臓癌の患者の平均的な生存期間は約6ヶ月という。


ソウル大学付属病院の研究陣が中心になり、1990年から2000年まですい臓癌の治療の成績を分析した結果、手術による切除が実施された患者の5年間の生存率は14.3%、平均的な生存期間は14.1ヶ月で、他の腫瘍に比べて治療の成績が極めてよくないことが分かった。

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特に、金正日のように脳卒中の後遺症を患っている場合、早期発見できなければ寿命はさらに短くなる可能性がある。

こうした症状は、金正日が病んでいると言われている糖尿病の後遺症である可能性もあるが、すい臓癌の治療の過程で現われる症状である可能性も排除できない。

特に、金正雲を後継者に指名して、急いですべての単位に公開するなど、あまりにも性急な様子が感じられるが、これは脳卒中のためだと考えるだけでは釈然としない点があるため、すい臓癌の報道も無視できないという判断だ。

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金正日は今月8日の金日成の追悼大会に参加して、この場面が朝鮮中央テレビで報道された。金正日の口元は少しまがっていて、髪の毛も以前よりも減ったようだった。3月には金日成総合大学のプールを訪問した時の写真にも写っていたが、当時の姿も体重が激減していたようだった。

金正日の健康悪化に関して最初に知られたのは、2007年5月中旬に、ドイツの医療陣から「風船拡張手術(経皮的冠動脈形成術, PTCA)」という心臓疾患の治療を受けたことだった。

その後、金正日は2008年8月にも脳卒中で倒れ、脳の手術を受けたという情報が出た。

以後、健康がかなり回復して旺盛に現地指導を行い、健在ぶりを国外に誇示していたが、最近公開された写真に写っているやつれた姿からは、病弱であることが感じられた。そうして、健康異常説が再び増幅して広まった。


今年6月に中国人民日報の姉妹紙である環球時報が、平壌に駐在している中国の外交消息筋の言葉を引用して、金正日の健康状態はかなり深刻だと伝えた。

特に、先月14日に公開された金正日が第7師団を視察した時の写真が、 4月に軍部隊を訪問した時の写真を転用しているように見えることから、金正日の健康問題が再び取り上げられた。

最近はアメリカのワシントンタイムス(WT)が、「金委員長が去年脳卒中にかかった後、前の元気な姿とは全く違う、衰えた姿が見られる」と言い、「金委員長の健康が悪化しているため、今後1年程度しか生存することができないという予想が出ている」と報じた。

北朝鮮政府はさまざまな経路を通じて、金正日の健康に異常がないという点を強調しているが、衰弱してきているように見える姿や消息筋のさまざまな証言から、金正日の健康に対する疑問は更に増えそうだ。また、彼が早期に死亡する可能性に関する観測も絶えそうにない。