アメリカ国務省が13日、体制非難と不法越境の容疑で北朝鮮に抑留されたアメリカ人記者の釈放のために、特使を派遣する計画はないと明らかにした。
国務省のイアン・ケリー報道官が14日、「アメリカは2人の記者を早期に釈放することを願っているが、このために平壌に特使を派遣する計画はない」と語ったと、ボイス・オブ・アメリカ放送(VOA)が報道した。
最近、北朝鮮の核実験やミサイル発射を受けて、金融制裁などを主導して圧迫を強化している時点で、「特使の派遣」でともすれば北朝鮮に誤った信号を送る可能性があるという判断に基づいた決定と思われる。これは人道問題や政治問題を分けて対応するという、オバマ政府の対北戦略にも起因している。
特に女性記者問題を核やミサイル問題による国際的孤立から抜け出すためのカードとして使おうとしている北朝鮮の「政治的」手段に巻きこまれないという、オバマ政府の強靭な意志であると推測される。そのためアメリカは、しばらく対北制裁に力を注ぐと予想される。
ケリー報道官はまた、この日の定例ブリーフィングで、ヒラリー・クリントン国務長官が10日に2人の女性記者を即刻赦免するよう求めたことについて、「北朝鮮からはっきりとした返答はなかったと聞いている」と述べ、「私たちはできるだけ早期に、彼女たちを釈放することを心から願っている」と再度促した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、最近韓国国内の放送局が報道した、「金正日すい臓癌闘病説」に関してケリー報道官は、「多くのことを知ることはできない」と述べ、具体的な返答を避けた。
さらに、「北朝鮮内部で権力継承が行われているのか」という質問に、「敏感なチャンネルを通じて出た、どのような分析も口にすることができない」と言い、「他のすべての人と同様、私たちも北朝鮮の官営通信などメディアを通じて、北朝鮮から出ている公式発浮???ノ綿密に注視している」と答えた。
ケリー報道官は「何度も述べたが、私たちは北朝鮮の核や弾道ミサイル技術の開発計画などの拡散活動を非常に憂慮している」と述べ、「もちろん、平壌の政治的な変化に対する話にも気をとめている」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国や中国と、金正日の健康問題について情報などを交換するのかという質問に対しては、具体的には答えなかったが、「韓国と中国どちらとも、両者の側面から、頻繁にこうしたことについて議論することになると思う」と語った。