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北朝鮮の金正恩第一書記は、現地指導に訪れた先々で記念撮影を行っている。「フレンドリーな指導者」というイメージ作りが目的と見られる。金正恩氏に対する評価はともかく、やはり北朝鮮住民にとって記念撮影は大変名誉なことだ。また単に名誉や自慢に留まらない。

記念写真に映ることは、「金正恩氏に会った証明書」となり、就職や昇進に有利に働く。誰でも会えるわけではないため、政府に「出身成分がいい」と認められたことにもなる。それで大喜びするわけだ。

ところが、その記念写真の発送が遅れ、不満の声が上がっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、白頭山英雄青年発電所と羅先の水害復旧の現場などを訪れた金正恩氏は、建設労働者や地域住民を記念写真を撮り、後で送ると約束した。通常、写真は10日ほどで送られてくるが、数ヶ月経っても送られてこないという。

咸鏡北道の別の情報筋は「写真が送られてこない理由はわからない」としつつも、羅先の水害復旧現場では、数万人の労働者や市民と記念撮影を行ったため、全員に送るのはきついのではないかと、理由を推測した。

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また、金正恩氏は神格化の途上にあるため、何らかの事情が生じて写真を送れないのではないかと見る住民もいる。

「我々のような力のない庶民は、金正恩氏と一緒に写真に写ったということさえ無視されてしまうのか」と強い不満を口にする人もいる。

一方、11月20日に行われた「第4回3大革命赤旗獲得運動先駆者大会」の際に撮影した記念写真は、額縁に入れてプレゼントと共に送られてきているという。

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写真配布が遅れていることについて、この情報筋は「一緒に写った人の数が多く、写真のサイズが大きくなるので、現像、印刷などに苦労しているのではないか」と推測した。

しかし、建設現場も先駆者大会も数千から数万規模の参加者がいたことを考えると、なぜ建設現場の記念写真だけが送られてこないのかという疑問が湧く。

最近、現地指導に訪れた金正恩氏が一般の人々に取り囲まれる事態がしばしば起きている。身辺警護の観点から非常に問題があるが、それと関連している可能性も排除できない。