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両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋は、「最近の市場に、恵山(ヘサン)農林大学の学生が急に目につくようになった。そのほとんどが、食パンがいっぱい入った袋を手にしている」と語った。

市場の入口で立っていると、商人が現れて自分の売台(ワゴン)まで連れて行き、食パン1斤を800北朝鮮ウォン(約12円)で買い取ってくれる。1ヶ月分を売ると、2万5000北朝鮮ウォン(約375円)になる計算だ。

学生が売るパンは、大学寮で毎日1斤配給されているものだ。これまでも、貧しい学生がパンを市場で売って、ボールペン、ノート、タバコなどを買うケースはあった。しかし、帰省費用のために、パンを売る学生が現れたのは今年に入ってからのことだという。

咸興(ハムン)に実家がある学生は、2ヶ月間パンを食べずに市場に売り、日曜日には荷物運びのバイトで10万北朝鮮ウォン(約1500円)を稼いだという。

彼らは「寮費を仕送りしてもらっているのに、帰省費用まで両親に負担させられない」と、自分で稼ぐ北朝鮮の親孝行者だ。