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北朝鮮で、結婚式や祝い事は各家庭で、一生懸命作られた手料理などで祝うことが多かった。北朝鮮当局が、冠婚葬祭を派手に催すことを禁じたことに加えて、経済的余裕がなかったという事情もある。

しかし、最近専用の「結婚式場」が登場し、豪華に催すケースが増えていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

結婚式場はこれまでにもあったが、費用が高く一般庶民の利用は少なかった。しかし、そうした事情も徐々に変わりつつあり、「結婚式場で、式を挙げることは経済力の誇示でもあり、そうしたがる家庭が増えている」と、RFAの咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋は語る。

情報筋によると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津市だけでも、各区域に3〜4個程度の結婚式場があるという。式場では、結婚式だけでなく、還暦祝いやトルジャンチ(子どもの1歳の誕生日を祝うパーティー)を開くこともできるが、職場の団体を対象としたビュッフェ式レストランまで兼ねた「総合宴会場」にもなっている。

結婚式の費用は、1時間当たり3,000中国元(日本円で約56,000円)だという。

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「3,000元ぐらいで、レンタル衣装や歌と踊りの余興も含まれて、100人ぐらいの客を招くことができる。経済力のある住民は、結婚式場を利用しようとする」(情報筋)

清津市ソンピョン区域にある結婚式場は、サービスの質が高く、予約すら難しい。ここは幹部や金持ちが、見栄の張り合いをする結婚式場で有名だ。

咸鏡北道の別の情報筋は、「結婚式場を運営するのは外貨稼ぎ機関。利用する客筋は、サービスの質にうるさく、今後も式場間のサービス競争は激しくなるだろう」と述べながら、「一般住民も利用しやすくなるのでは?」と期待を込める。

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しかし、大多数の住民たちにとって「結婚式場での豪華な結婚式」は高嶺の花だ。農村地域では、昔ながらの方法で冠婚葬祭が行われている。

ある住民は、「社会主義の生活方式を宣伝し、質素な冠婚葬祭を促していた北朝鮮当局が、結婚式場の営業を許可し、または経営に乗り出すことは、貧富の格差を助長する」と、批判的な見方を示している。