最近北朝鮮は、連日のように韓国に対して戦争を匂わせる発言を続けながら、中短距離ミサイルを発射し続けている。北朝鮮は4月5日に大陸間弾道ミサイルを発射した後、7月4日まで合計18発のミサイルを発射した。
5月25日に北朝鮮が2回目の核実験を行った後、国連は北朝鮮の挑発行為に対して強力な制裁の内容を盛り込んだ国連決議1874号を採択した。しかし、北朝鮮は国連の制裁決議をからかうように、3回目の核実験を公言している。国際社会に対する脅威を一層高め、核を交渉のネタにして値上げしようとする思惑があると考えられる。
この3ヶ月の間に北朝鮮が核実験を行い、大陸間弾道ミサイルや短距離ミサイルを発射するためにかけた費用はおよそ7億ドルと言われている。大陸間弾道ミサイルの発射に約3億ドル、2回目の核実験に約3億ドル以上、短距離ミサイルの発射に4600万ドルなど、北朝鮮が朝鮮半島に危機をもたらすために使った金額は7億ドルに及ぶ。
これだけの金額があれば、国際的な穀物市場で米を200万トン以上(昨年の値段)買える。今年、北朝鮮で不足すると予想される食糧不足分117万トンが買える。今も北朝鮮では、600万人以上の住民が飢餓で苦しんでいる。また、「1日1食」キャンペーンを展開しながら、150日戦闘をしなければならない状態だ。北朝鮮当局は、住民の生活は全く考慮せず、お金を虚しく使ってしまった。金正日は住民に絶対的な忠誠を強要しながらも、自分自身は住民の生活などは高?ク、残酷で恥ずかしい行動を続けている。
ミサイルや核実験に必要なお金を手にするために、北朝鮮政府はスイスからドルを印刷する機械や紙を輸入してスーパーノートを作り、ケマ高原付近のヨンサ郡では大麻を栽培して麻薬を輸出している。そのため中国の延吉市は世界的な麻薬仲介地域となり、中国政府の悩みの種になっている。医薬品が足りない北朝鮮では、多くの住民が麻薬を治療の薬として使ってしまい、麻薬中毒にまでなっているという。偽造タバコも問題だ。日本で販売されるアメリカ産のタバコ、マルボロの約20%が北朝鮮製の偽造タバコと言われているほとだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮の年間の貿易総額は30億ドル程度で、中国との取り引きが15億ドル、韓国との取り引きが10億ドル、他の国との取り引きが約5億ドルだが、エネルギーや食糧、資材などは絶対に輸入しなければならないため、深刻な貿易逆調現象も起きている。
結局、北朝鮮が核やミサイルを開発するために使った資金は、国をあげて行っている偽札、麻薬取り引き、偽造タバコの販売などや韓国との経済協力で得たものだ。最近北朝鮮が要求している開城工業団地の土地使用料5億ドルも、核兵器の開発資金を確保するためのものと考えれる。北朝鮮は核兵器の開発費用を強奪するために、国際社会や韓国に対して様々な手法を使っている。
韓国に対しては、国連の人権決議案に賛成したりPSIに参加することは、宣戦布告も同様と言って脅している。更に、武力を使った示威行為も見せている。また、これまでの全ての問題は韓国政府が6.15合意を守らなかったからだと主張しながら、韓国社会の分裂を策動している。6.15合意の核心が、「朝鮮半島の非核化」と「互いの誹謗の中止」であることを考えると、韓国がいつ北朝鮮を非難して核武装したのか、筋の通らない話ばかりだ。6.15合意を守らなかったのは、北朝鮮である。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面更に、北朝鮮は国際社会に自分を信じて欲しいとは言えない立場になった。国際社会に経済支援をすれば核開発を放棄すると約束して、多大な経済支援を得た。しかし、表では経済支援を受けて、裏では核開発を進めていたのだ。2回目の核実験を行い、3回目の核実験もすると主張している。その上、核保有国として認めて欲しいと、無理な要求までしている。そのような国が、口では平和や民族の安全を心配して統一を主張している。一体、北朝鮮を信じる人はいるのだろうか。
アメリカの対外政策の核心は、もともと「国際的な悪い行動には補償しない」ことだ。これまで北朝鮮の核実験に対して、飴と鞭戦略で警告と支援をしてきたアメリカだ。しかし、オバマ政権発足後、北朝鮮の核開発には支援も補償もしないという態度を取っている。アメリカと韓国は、北朝鮮との対話の窓口は常に開けておいたままにしているが、ミサイルの挑発に対しては「親切な無視」という戦略を取っている。
現在核兵器の開発は、世界の平和にとって一番大きな敵と言われている。アメリカやロシア、中国など核保有国は核兵器削減交渉に持続的に取り組み、核兵器を削減すると同時に、核兵器に関する資料も共有している。しかし、北朝鮮やイラン、パキスタンなどはグルになって、密かに核兵器を開発している。国連ではこうした国々に、世界の平和のために核兵器の開発を放棄することを勧告しているが、実際に効果がある制裁手段は使われていないため、宣言にとどまっている。中でも最大の問題が北朝鮮だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面今北朝鮮は、外部からの多大な支援無くしては自立できない。
北朝鮮が生きる道は2つしかない。1つは、改革開放をして資本主義の市場経済を受け入れ、住民が経済活動できるようにすることであり、もう1つは核兵器の開発を放棄することだ。
北朝鮮が核開発を放棄して国際社会の健全な一員になれば、北朝鮮も中国やベトナムのようにIBRD、IMF、ADBなどの国際金融機高ノ加入することができる。そうすれば、数百億ドル以上の経済支援が受けられる。さらに、北朝鮮には韓国という北朝鮮を大切に思っている兄弟の国がある。韓国が仲裁の役割を果たすだろう。
もし北朝鮮が核兵器の開発を続け、ミサイルの発射も止めなければ、国際社会は北朝鮮に対する支援を全面中止するだろう。そうなれば北朝鮮はまた、飢餓の国に転落してしまうだろう。体制の安保のために開発したという核兵器が、政権や体制崩壊の起爆剤に変わり、北朝鮮の首を絞めることになると思われる。北朝鮮は核兵器の開発を放棄し、国際的なルールを守り、正常な国に生まれ変わることに国の命運がかかっていると、肝に銘じるべきだ。