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平壌の中心部、大同江のほとりに10月に完成した高層マンション団地「未来科学者通り」。現地を訪れた金正恩氏は「立派で壮大かつ華麗」「主体性、民族性、独創性、造形・芸術性が完璧」とべた褒めしていた。

一方で、未来科学者通りの新築マンションをあてがわれた人々の間では「暖房も水も電気もない」との噂が広まり、入居をためらう人も出てきている。不動産市場では、入居権の価格も下落している。

散々な評判だが、今度は「未来科学者通りがまだ完成していない」という情報が飛び込んできた。これは米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えたものだ。 11月3日に完工式を終えた未来科学者通りだが、これまでに完成しているのは53階建ての「銀河」「科学重視」「チュチェ化」など8棟で、残りの11棟は内装工事がようやく始まったばかりだという。

ある平壌市民によると完工式は、プロパガンダのための「芝居」だったという。工期の遅延はどこの国でもあることで、恥ずべきことではないが、「速度戦」思想に染まった北朝鮮では、公式には存在してはならないことのようだ。

まだ完成できていない理由について情報筋は、資金が足りないのか、あるいは先方の納期に問題が生じたかで中国からの床板の輸入が遅れたためだと指摘した。

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最近、咸鏡北道(ハムギョンブクト)から平壌に出張した情報筋は、未来科学者通りのマンションを内覧する機会を得た。その感想は次のようなものだ。「マンションの暖房はディーゼルボイラーで行う形式なので、普通の家より暖かかった。入居が進んでいないため通りは閑散としており、中央政府がプレゼントすると約束した高級家具とテレビがまだ届いていない」

当局者は「内装工事が終わって入居が完了すれば家具とテレビを配給する」と語ったそうだが、住民は「本当にもらえるかは、もらってみないとわからない」と不安げな様子だったという。