チェさんは、自分だけが助かろうと、捜査官にワイロを渡し、仲間のことを密告した。そのおかげで、裁判は免除され、形ばかりの労働鍛錬刑(懲役)6ヶ月の刑を受けて、釈放された。そのせいで多くの人が保衛部の取り調べを受け、3人が労働教化刑(懲役)7年の刑を言い渡された。
それからしばらくたった6月24日の夜。チェさんと関わりがあったと思われる人々が彼の家に押し寄せ、殴る蹴るの暴行を加え、殺してしまった。
保衛部と保安署(警察署)は捜査に乗り出し、チェさんの自白で逮捕され、教化所(刑務所)送りになった人の家族を身柄を拘束した。事件に関連があると見てのことだが、実際に手を下した容疑者の特定には至っていない。