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北朝鮮当局が6月25日以前に一部の軍隊で行った秘密録音講演で、北朝鮮国内の反政府勢力に対して核兵器を使用することもあり得ると強調したと、北朝鮮の内部消息筋が伝えた。

平安北道の消息筋は30日にデイリーNKとの電話インタビューで、「祖国解放戦争の日(6月25日、朝鮮戦争)を迎えて、国境警備隊や軍隊で秘密録音講演が行われた。今回の講演では核兵器について話しながら、『核兵器は、我々の共和国を内部から破壊しようとする敵の策動を、最も迅速に断固として懲罰する革命の盾だ』と説明したため、兵士たちも驚いていた」と伝えた。

録音講演というのは、対象者を集めて講演の内容が吹き込まれたCDを聞かせる集会だ。平安北道周辺に駐屯している北朝鮮軍は、21日の定期講演会の日や反米闘争月間で計画された臨時講演会で、CDに録音された内容を聞かされたという。

約40分間続くCDの内容は、「先軍時代の統一兵士の栄光を誇りに思い、金日成社会主義祖国に代々忠誠を誓おう」というタイトルの放送の正論で、国境警備隊の旅団の指揮部が配布して統制しているという。

録音講演では「今日、我々の宇宙は主体の核の強国、社会主義の先軍朝鮮を中心に回っている。地球上のどの強大な国も我々を軽く見ることはできない、無視できない。我々朝鮮は宇宙強国、そして主体の核の強国としてそびえている」と主張した。

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また、「我々が決心しさえすれば、地球上のどの敵もたった1回で倒せる強い軍事力を持っている。世界一の軍事大国になったのである。5千年の歴史を通じて我々の民族が願っていた人類最高の境地を、金日成社会主義の時代に万景台の家系が成し遂げた」と自賛した。

さらに、「銃を持った兵士たちは、2012年に社会主義強盛大国の門を祖国統一で開くことを目指し、必死の覚悟で敵を撃滅させるために最後の銃弾を入れるべきだ。2つに分かれてしまった祖国をつなぐ歴史的な偉業に、手段を問わず取り組むべきだ。分断された祖国をこれ以上子孫に受け継がせることはあり得ない。これが党と革命武力の断固とした、そして明白な立場」と強調した。

特に、「我々の核は帝国主義者の共和国に対する侵略策動や窒息瓦解策動を粉々に粉砕する必勝の宝剣であり、共和国を内部から破壊しようとする国内外の敵の策動に対して、最も迅速に断固とした懲罰を下すための革命の盾」と主張して、北朝鮮の体制維持のために核兵器を使う可能性も示唆した。

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それ以外にも、「金日成社会主義祖国の繁栄や自主化された世界の未来のために、核を持った我々の国力はさらに強化される。そのために核よりもさらに強い兵器を作り続ける」と主張し、核兵器の開発を続ける意志を見せた。「地球が粉々になったとしても信じて従えるのは、天下無敵の宝剣を持っている我々の党、我々の軍隊、偉大な首領様以外にない。そうした必勝の信念を抱いて、革命の収穫を擁護して守らなければならない」と指示した。

前出の消息筋は「今、北朝鮮政府は軍隊を前面に立たせているが、実際には軍隊を最も恐れているようだ。だから、今回の録音講演も軍隊だけで行われたのだと思う」と分析した。

また、「これまで兵士たちには、『将軍様を守るために銃弾や爆弾になれ』と教育してきたが、国内の反政府勢力に対して核兵器を使うという話は始めてだ。兵士の多くは、その話は本気にしていないらしいが、一部の兵士の間ではいろいろな話が出ている」と説明した。

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更に、「武装クーデターのようなものが起きて統制できなくなったら、核兵器で抑えることもできるという意味だと思う。アメリカと戦うために作ったが、国内でも使えると公言したようなものだ」と分析した。