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咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、市場の入口にある管理所の壁には「限度価格」が貼りだされている。本来は、「これ以上の値段で売ってはいけない」という価格表だが、現在の食料品の価格に合わせて決められるので、ただの物価一覧表と化している。

例えば、コメ1キロが5000北朝鮮ウォンだとすると、限度価格は4500~5000北朝鮮ウォンだ。市場をチェックする保安員(警察官)は店を回って「限度価格に合わせろ」という指導はできない。仮に指導したところで、汚い言葉で罵られるのがオチだからだ。客も同じで「国定価格はいくら?」などと聞けば「バカじゃないの?」と言われるだろう。

各道の人民委員会(道庁)では、調査員を派遣して市場の物価を調査している。家電、食品など品目別に調査員がいて、綿密な調査が行われている。

この調査は「人民生活の改善案を探る」という名目で行われているが、住民たちは鼻で笑いつつ「あんたらに生活を改善してもらう筋合いはない」「ほっといてくれる方がよっぽど役に立つ」「下手に動かれると迷惑だ」と言っている。

あの手この手で市場を統制しようとしている北朝鮮当局だが、市場活性化どころか無駄な業務を増やしているだけのようだ。