また、拉致の対象が抵抗したら「処断も可能」とし、銃殺、毒針、毒薬をはじめ「処断の方法は、実にたくさんある」と記されているという。
2002年9月、金正日氏は小泉純一郎首相と会談し、日本人拉致を認めた。しかし、特殊機関の一部の「妄動主義」によるものと釈明。この内部文書は、金正日氏の主張を覆す貴重な資料といえよう。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。