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北朝鮮が2回目の核実験を強行したことで、国連安保理で協議されていた対北制裁決議案が、9日(現地時間)についに妥結した。新しい決議案の中の、船舶の捜査に関する項目に異議を唱えた中国が、アメリカなどが提案した折衷案を受け入れたという。

2週間にわたり議論が続いた安保理の対北制裁案は、アメリカや中国が話し合いようやく妥結した。

先月25日に敢行された北朝鮮の2回目の核実験の直後、安保理の7カ国は素早く対北制裁案に関する議論を始めたが、アメリカや中国、ロシアなどの意見が一致せずに難航していた。

北朝鮮の昔からの同盟国である中国やロシアが、北朝鮮の変化を待ちながら時間稼ぎをしているという指摘もあった。しかし、北朝鮮の対決姿勢を伴う対外戦略に変化はなく、大陸間弾道ミサイル(以下、ICBM)発射の準備までしている様子が捉えられて、中国もこれ以上北朝鮮を擁護することができなくなり、決議案に合意せざるを得なかったと考えられる。

◆国連決議案に反発して体制の結束を狙う北朝鮮

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安保理の決議案が発表されたら、当然北朝鮮は強く反発すると思われる。北朝鮮は長距離ロケット発射を受けた安保理の対北制裁案に反発し、核実験や大陸間弾道ミサイル実験を予告した。そして、25日には核実験を強行した。

北朝鮮は核実験を自衛的な措置だと強調してきたため、国連の決議案を否定すると考えられる。米韓に対する強硬な発言も続くと思われる。ICBMはすでに発射台に移されており、韓国に対する軍事行動をとる可能性も少なくない。

北朝鮮国内のことを考えると、北朝鮮は国連などからの制裁を体制結束や後継者の確立に積極的に活用すると予想される。国際的な圧迫を体制を結束させる手段として利用して、後継者体制を確立するために活用すると思われる。

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韓国・外交安保研究院のユン・ドクミン教授は、「北朝鮮は国連の制裁決議案に強く反発すると思うが、戸惑ったりはしないだろう。国際社会との対決局面を利用して、危機を高めて北朝鮮国内の動揺を防ぎ、後継者問題などを通じて体制の結束を図るだろう」と予想した。

韓国・統一研究院のパク・ヨンホ国際関係研究室長は、「北朝鮮は国連の決議案を『戦争宣布』と見なし、反発するだろう。そして、危機を高め続ける。だが、直接的な軍事措置などはとらないだろう」と予想した。

今後北朝鮮は、国内の問題が収まれば、本格的にアメリカとの交渉に挑むと思われる。その場合、北朝鮮はアメリカの女性記者2人の釈放の問題を積極的に活用する可能性が高い。

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アメリカは女性記者の問題と核問題を分離して対応すると主張しているため、対北制裁には何の影響も及ばないと思われるが、今後アメリカとの交渉で、対話を主導することができるカードとして活用すると推測される。

北朝鮮とアメリカの対話が再開すると、1回目の核実験の時と同じレベルの妥協案が出る可能性が高い。米朝間の対話を前提に、「9.19協同声明を守る」、「6カ国協議に復帰する」などと宣言し、和解のジェスチャーを見せる可能性も高いと専門家は予想している。

ユン教授は「内部体制の整備が終われば、北朝鮮はアメリカとの2国間交渉に入るだろう。1回目の核実験の時と同様、今回も女性記者の釈放問題を利用して、アメリカとの対話を成功させて劇的な逆転を図るだろう」と予想した。

パク研究室長は「女性記者の釈放の問題という政治的なカードを持っている北朝鮮は、いつでもアメリカと対話できると思い、すぐにアメリカに和解のシグナルを送るようなことはしないだろう。米朝両国も対決局面をいつまでも続けるつもりはないだろう」と語った。

◆中国が決議案に合意したことが北朝鮮には圧力に

今回、国連安保理の制裁決議案が合意に至るまで注目されたのが、中国の態度の変化だった。制裁を行うかどうかということよりも、1718号決議案が一層強化された新しい制裁決議案に中国が合意したことが、北朝鮮にとっては最も大きな圧迫になるだろう。

北朝鮮の1回目の核実験や長距離ロケット発射の際にも、北朝鮮の立場を最大限考慮して国際社会の強力な制裁方針を緩和させてきたのが、中国だった。今回も制裁決議案に至るまでの過程で、中国は北朝鮮の態度の変化を待ちながら、最大限時間稼ぎをした。

しかし、北朝鮮の態度に変化が見られなかったため、結局決議案に合意するしかなかった。国際社会が北朝鮮の挑発をこれ以上見逃すことが難しくなったと、中国も認めたのだ。

金融制裁、船舶捜査、武器輸出の禁止など、北朝鮮の資金ルートを遮断する措置が多数含まれている制裁案がとられると、北朝鮮の隣国である「後見国」中国の役割が、非常に重要になる。当分の間、中国も国連制裁にある程度参加すると思われる。

ユン教授は「北朝鮮の立場を考えて時間稼ぎをしていた中国が、制裁案に合意した。それだけでも北朝鮮にとっては圧力になる。中国が制裁に参加すると北朝鮮もかなりの打撃を受ける」と分析した。

また、「長距離ロケット発射の時も議長声明程度にとどめて、何とかして北朝鮮の顔を潰さないようにした中国が、今回の制裁決議案に同意したのは意味が違う。忍耐の限界を感じた中国は、今回の制裁には参加するだろう」と予想した。

パク研究室長は「北朝鮮の核保有を望んでいない中国は、国益を優先して決議案に同意した。特に、アメリカのオバマ政権との対決ムードを作ることも戦略的に望ましくないため、北朝鮮にも国際規範を守る必要性を伝える必要があったのではないか」と分析した。

中国は最初の強力な制裁案を拒否して、北朝鮮に味方した。だが結局、国益を最大限考慮して折衷案に同意した。「中朝関係が弱まると性急に判断するのは無理がある。北朝鮮も中国の外交政策に対して批判はすると思うが、対決関係にはならないだろう」と予想した。