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北朝鮮が第7回党大会を来年5月に開催することを発表した。

11月30日、北朝鮮の国営メディアである朝鮮中央通信は、「第7回朝鮮労働党大会」の招集を報道。北朝鮮ウォッチャーたちは「遂に党大会が開かれる!」と色めきだった。

それもそのはず。朝鮮労働党は原則的に5年ごとに党大会を招集し、それまでの成果の総括や今後の方向性を明確に打ち出さなければならないのだが、第6回大会を最後に開かれておらず、来年に開催されれば実に36年ぶりとなるからだ。

北朝鮮は朝鮮労働党が指導する国家だ。それにもかかわらず、なぜ36年も党大会が開かれていなかったのか。

ズバリ言うなら、党大会を「開催しなかった」のではなく「できなかった」のだ。政治的にも経済的にも大会を開くほどの成果がなかったのである。

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第6回大会が開かれた1980年以降、北朝鮮の経済状況は徐々に下り坂に入り、90年代に入ってからは坂道を転げ落ち大飢饉を引き起こすまで悪化。この間、94年に故金日成主席の急逝によって最高指導者となった金正日総書記は、非常事態を乗り切るために、「先軍政治」を掲げ「党」よりも「軍」を重視。また、国防委員会を通じて政策を決定するなど、労働党の役割は低下していた。

しかし、これは軍部の肥大化と経済停滞という副作用を生み出す。こうした金正日氏の先軍政治に対し、北朝鮮民衆たちは怨嗟を込めて「権力を維持するために父親の成し遂げたことを台無しにした。先軍政治で軍は馬賊のようになった」と語っている。

晩年の金正日氏は、先軍政治を掲げながらも肥大化した軍部から朝鮮労働党への権力回帰を目論んでいたようだが、2011年に死去。後を継いだ金正恩第1書記も、この4年間で軍から党へ権力の重心を移してきたが、その過程では人民武力相を高射砲で公開処刑するなどかなり強引なやり方が目立つ。

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それでも目立った反発の兆候がないことから、金正恩氏は軍部から労働党へ権力が移行されたというある程度の確信を持っているようだ。そのうえで自らの権力基盤が盤石であることを内外にアピールするため、党大会の開催を決断したと見られる。

加えて、いまだにカリスマ性のある金日成氏の再来をイメージづけながら、金正日氏でさえ開けなかった党大会の開催で、父親を超える、すなわち「オヤジ越え」を果たそうとしているのかもしれない。

しかし、いくら内政に目途がたち北朝鮮の経済状況が相対的に上向いているとはいえ、党大会は大イベントだ。軍事パレード同様、経済的にも政治的にも大きな負担がかかる。

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2012年春、金正恩氏が北朝鮮の最高指導者に「即位」する際の大規模な祝賀イベントの裏では、北朝鮮の穀倉地帯である黄海道で収奪が行われ大量の餓死者が発生。耳を疑うような「人肉事件」の証言さえ多数出てくるほど、現地では凄惨な光景が繰り広げられたという。

北朝鮮は、先月10日の朝鮮労働党創立70周年軍事パレードに20億ドル(約2375億円)を投じたと推定されている。来年5月の第7回党大会を準備する過程で、2012年春のようにまたもや北朝鮮民衆に対する収奪が行われ、悲惨な事態が起きないとは誰も言い切れない。