北朝鮮と中国を結ぶ流通の大動脈「鴨緑江大橋」。老朽化が進んでいたところに起きたトラックの横転事故で橋が破損したため、現在通行止めにした上で補修工事が行われている。中朝貿易の7割を担うこの橋の通行止めにより、北朝鮮の物価が上昇傾向にあると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

鴨緑江大橋の事故現場(画像:騰迅大遼網)
鴨緑江大橋の事故現場(画像:騰迅大遼網)

RFAの対北朝鮮情報筋は新義州(シニジュ)の商人から次のような話しを聞いたという。

「食料品が2割ほど値上がりしている。『鴨緑江』『雪花』などの中国製ビールは中国人民元で5元(約95円)だったが、6元~7元に(約114円~133円)値上がりした」

輸入品ということもあり、中国国内での一般的な価格3元(約57円)より大幅に高いのに、さらなる上昇で北朝鮮庶民のささやかな楽しみに影響が出そうだ。

また、スナック菓子、キャンディ、バナナ、みかん、パイナップルなどの価格も上昇傾向にある。新義州での輸入商品価格上昇は、平壌、平城(ピョンソン)、南浦(ナムポ)などにも時間差で影響が及ぶことが予想される。

ただし、賞味期限の長い加工食品や衣類、化粧品などは北朝鮮国内にある程度備蓄があるため、影響はないだろうと情報筋は見ている。

この値上げ傾向は橋の補修工事が長引くにつれひどくなると予想されている。情報筋は「補修工事は今月22日に始まり25日には終わる予定だったが、29日になっても続けている。もし30日に工事が終わったとしても、休日は税関業務が行われないので、通行の再開は11月2日までズレこんでしまう」と語った。

迂回路である「新鴨緑江大橋」は、橋は完成しているが、北朝鮮側が連絡道路や税関施設を建設しておらず使用出来ない状態だ。こうした現状に中朝両国の商人たちは失望しているが、今回の通行止めをきっかけに、北朝鮮当局が新鴨緑江大橋の完全開通に拍車をかけることを期待する声も出ている。

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