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近年、北朝鮮は海外からの観光客誘致に熱心だが、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が面白い記事を報じている。最近、現地の案内員(ガイド)たちが訪問地の説明もそこそこに、逆に観光客を、韓流エンタテインメントなど韓国の最新事情について質問攻めにするという。

そういった傾向があることはデイリーNKジャパンの取材でも把握していたが、最近はますます拍車がかかっているようだ。

韓国の情報機関、国家情報院の報告によれば、北朝鮮では海外からの訪問者が増えるにつれ、資本主義の影響が浸透。国民の金正恩体制に対する忠誠度は祖父である故金日成主席の時代に比べ、10分の1にまで減っているという。それでもあくまで観光客誘致を進めるというのだから、正恩氏のこだわりも半端ではなさそうだ。

目標もデカイ。2017年には現状の10倍以上となる年間100万人。そして20年までには200万人だそうだ。「そりゃ冗談だろう」との声があちこちから聞こえて来そうだが、正恩氏はいたって真面目なようで、あれこれ細かい手も打っている。

例えば北朝鮮当局は、米ニュージャージー州に本社を置く北朝鮮専門旅行大手のウリツアーズに「サーフィンツアー」の開催を許可している。初心者向けだがイタリアの有名サーファーが同行する、なかなか練られた内容だ。

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また、高麗航空の客室乗務員のユニフォームも洗練させ、イメチェンも図っている。もっとも、高麗航空の国際評価は依然、世界最低レベルではあるが……。

ただ、北朝鮮の人権問題に対する追及が強まる中、観光客誘致に対する風当たりは強い。国営旅行社がスイスの観光見本市で宣伝を行った際には、人権団体から「北朝鮮でスキーをすることは、アウシュビッツ強制収容所の隣でスキーをするのと同じ」との批判が起きた。

そもそも、スキー場や平壌の複合商業施設、豪華レジャー船などの開発は、正恩氏の単なる「趣味」で行っているのではないかという指摘も強い。

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そして何より、1998年に韓国が始めた金剛山観光では、ツアー客の女性を朝鮮人民軍兵士が射殺。そのせいでツアーが中止に追い込まれるや、北朝鮮当局が韓国側の主催企業の資産を一方的に没収する出来事もあった。

そんな状況が残る国へ気軽に団体ツアーに行けるのは、共産党独裁の下で生まれ育ち、勝手知ったる中国人ぐらいではないだろうか。