北朝鮮当局は、10月10日の朝鮮労働党創立70周年を前にした今月7日に全国民を対象とした政治講演会を行ったと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
RFAの平安北道(ピョンアンブクト)内部情報筋によると、「偉大なる将軍様の周りに団結し祖国統一の聖戦を迎えよう!」というタイトルの講演会が開かれ、「我が国はまだ休戦状態だ。戦争はいつでも再発の可能性があり、祖国統一の聖戦は目前に迫っている。金正恩氏の周りに団結しよう」と強調された。
しかし、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると、この講演会を聞いた住民たちは面食らった様子で、困惑している人もいるという。
北朝鮮当局は、事あるごとに「今にも戦争が起こる!」と騒ぎ立てながら意図的に緊張を高める。その狙いは社会統制だが、「大きな記念日の直前には、あまりネガティブな宣伝はしない」と情報筋は語る。
「一体、今回はどうしたのかと首を傾げる住民が多く、なかには『平壌での軍事パレードに参加したついでに、そのまま戦争に行くのではないか』という噂すら出回った」
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面情報筋も北朝鮮当局の意図を図りかねて気味悪がり、逆にRFAの記者に次のように質問したという。
「北朝鮮当局は、緊張が高まっているわけでもないのに、住民の間に混乱を招きたいのだろうかか…南朝鮮(韓国)の様子はどうなっている」(情報筋)